2012年10月22日月曜日

真木悠子 - 明日の海が見える(1976)


最近やさぐれてしょうがない。

普通の人がこういう時は、「気分転換」なるものをするらしいのだが、
自分は、自らどっぷりと深く堕ちていこうとします。

さて、ずいぶん更新していなかったブログだが、
ブログには厳選したものだけを載せていきたいという思いがあり、
なかなかそう思える曲と気分がリンクしなかったのだ。

今回のこの曲は、フランスの作家セバスチアン・ジャプリゾ原作のミステリー「新車の中の女」
 (「殺意の週末」という題名で映画化もされている)を 浅丘ルリコ主演でテレビドラマ化されたもの
に挿入歌として使われていたもの。 作詞は石坂浩二だ。
 ドラマの主題歌はメロディーはこのまま「白い旅」として、 浅丘ルリ子のナレーションと
真木悠子のスキャットだけの作品。 これに石坂浩二の詞を付けたのが、
この「明日の海が見える」でB面に収録。

何度聞いても、物悲しい情景が目に浮かぶ。
やはりこの頃の楽曲というのは、色気があっていい。
 こういう世界観の中で生きていきたい。
この感覚がわかる人が、あまりいないのが残念ではあるが…。

 あゝ、今宵も孤独の深淵に沈吟しよう…。

2012年8月9日木曜日

研ナオコ - 愛をもう一度



8月6日、そして本日9日は日本が原子爆弾を落とされた日。
よく目にする言葉だが「世界唯一の被爆国」というのを、改めて認識する日。

という事もあり、今回は核戦争によって変わり果てた地球が舞台の「未来少年コナン」から、
その劇場版のオープニングとして使われていた曲をご紹介。

歌い手は研ナオコ。
バラエティ色の強い、近年の彼女しか知らない人にはこの歌唱力は驚愕だと思う。

アニメとしてもよくできた作品で、いつ観てもまったく古さを感じさせない。
そのたびに文明や戦争について考えさせられる。

特に去年の震災では自らが選択し保有した核(原子力)の事故により、
新たな視点が日本人には加わった。
戦争による被爆と天災(人災)による被曝。
日本は核により戦争が終わり、原子力で発展し、今回また放射能の脅威にさらされている。
近年ずっと核に振り回されてる気がしないでもない。
だけども全廃するには、進みすぎてしまったかもしれない。
それでも全廃を理想に掲げるか、共存の道を探すか。

核について考えるのも、日本人の夏。
今年は、コナンを見ながら戦争や核について考えるのはいかがだろうか。

2012年6月20日水曜日

小林啓子 - 恋人中心世界



昭和45年から49年3月、そう僕が生まれる前日まで放映していた音楽番組「ステージ101」
その中のオリジナルソング。

数年前(2006年ごろ)に偶然TVで見た「NHKアーカイブス」で、最終回などの映像を流していた。
番組自体の存在は知っていたものの見たことはなく、大きな衝撃を受けたことを覚えている。

田中星児や太田裕美、チャープス(「できるかな」のコーラスグループ、
アニメキャンディキャンディの主題歌(歌は堀江美都子)のコーラスなども担当!)など、
ここから巣立っていった歌手も大勢いたようだ。

さて、今回のこの小林啓子が歌う「恋人中心世界」
なんて、素敵なメロディ、歌詞、歌唱力。非の打ち所の無い名曲!
それが番組オリジナル曲として誕生するとは、どれだけポテンシャルの高い番組だったんだろう。

ちなみに井口典子が歌うバージョンもあり、こちらはコーラスが素晴らしい。




何度も繰り返すが、本当にこの頃の日本は様々な方面で輝いていた。
大好きな時代である。

よく勘違いされるが、僕が好きな≪昭和≫は「3丁目の夕日」でも「赤い~林檎ぉ~にぃ」でもなく、
高度経済成長期の不便と便利が共存している時代。
意外とこの時代の資料というのが見つからない。
よく見かけるのはやはり「日本万国博覧会」通称 大阪万博の資料だ。
「EXPO'70」
なんて良い響き。
そのあたりの話はまた今度。

さて、幸い地元にはNHKアーカイブスの施設がある。
週末はまた、どっぷりとノスタルジックに過ごそうとしよう。

2012年5月3日木曜日

NOVO - 白い森(1973)



まず、70年代の日本にこれほど洗練されたグループが存在した事に驚愕!
そして改めて、音楽的に充実していた「本物」の時代だったことを実感した。

この曲は、私がさんざん感じてきた(いる)現代音楽への失望すら忘れ、
本物の時代への懐かしさと憧れだけを感じながら、幾度もリピートできる数少ない作品。

少々大袈裟かもしれないが、そこまで言わしめるほどの珠玉の名作だと思う。

1950年代~60年代の世界的ボサノヴァブームにより、日本でもブラジル音楽の認知が広がりながらも
この曲は当時ほとんど売れなかったそうだ。
それは世界レヴェルで完成され過ぎていたからなのか…。いわゆる早すぎたという事か。
しかし40年ほど経った今。色褪せるどころか他を凌駕するほどの輝きを放つ。
この曲を聴いて心が揺さぶられない人は、もう地球人をやめたほうがいい。
そこまで言い切る今日この頃。

2012年4月19日木曜日

園あかね - ヤング・シックス



東芝 [ヤング・シックス]ソノシートより

この昭和フィルターのかかったラテンムードあふれる隠れた名曲。
またハマクラさんの作曲。
曲と曲の合間に、去年亡くなられたマエタケこと前田武彦氏のMCが入る。

なんと歌い手の園さんは9歳だそうだ!
まさしく神童と言わざるを得ない。
現在まったくこの人の情報がないのだが歌手を続けなかったのだろうか?

さて、この音源。
CD化はもちろんなく、レコード化もソノシートだけのようだ。
ラジオの販売促進用なのか企業のPRソングなのか諸説あるがわからない。
ヤングシックスというのは、当時(60年代)非常に高価で所持することがステイタスであった
ラジオ本体のことだ。




ソノシートにハマクラさんを起用。
これも東芝の資金力か。
(この時代はこぞって「ヤング」という言葉を使いたがるところが逆にかわいく思う)

自分はこのソノシートってやつが大好物!
普通のレコードと違い、透明なカラー(赤が多いが)のペラペラな盤。
音質も劣悪ではあるが、時代の空気感を楽しむにはかえって良い。

身の回りに透明なものが少なかった(記憶)ころ、
雑誌の付録でついてきたソノシート、幼稚園でたまに使ったセロファンなどが
身近にあった透明なものとして思い出される。
特に「ガチャガチャ」で手に入れたウルトラマンのゴム人形が、
透明でラメが入っており、なぜか香りもついていたのでお気に入りだった。
(この香り。ヴィレッジヴァンガードなどに売っている「Gonesh」の商品で同じ香りがあり、
発見した時は、一気に昭和へタイムスリップしました!)

話はだいぶ逸れたが、こういうノベルティー系のソノシートにも良い曲は埋もれている。
そんな隠れた名曲たちに一曲でも多く出会いたいという思いと、
その共有を目的にしてこのブログを始めたが、
今のところ自己満足のほうが強い。
それでもやはり、自分のアイデンティティの一つは、
レトロという要素なのだと再認識できているところでは意味があるといえる。

2011年12月24日土曜日

沢田駿吾 - Driving Love



ジャズギタリストでは一番好きな沢田駿吾。
イントロだけで鳥肌!
伊集加代子のスキャットと、フルート。
和ジャズの最高峰と言われるだけある浜口庫之助の名曲。

2011年10月15日土曜日

町田義人 - 戦士の休息



昭和に生まれてよかった。